社長コラム36 価格の先にあるもの

社長コラム

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当社代表の塩沢均による連載コラムです。

Shiozawa@2x-1

社長の塩沢です。
ベイクックについてはもちろん、稲作や長野米のお話、その時々の話題や情報など私なりに感じたことをお届けしていきたいと思います。どうぞお付き合いください。

 

中東危機が始まって以降、ガソリンに対して政府が補助金を拠出していることは広く知られているところです。3月、4月の2カ月で4,800億円が投じられたとのことで、これに充てていた基金の枯渇を心配する声が報道される一方、この補助金の継続の是非も問われ始めています。

確かにガソリンは自動車燃料として社会生活に密接に関わっており、その高騰を抑えることは、インフレ抑制の観点からも社会生活の安定という観点からも重要であることは理解できます。ただ、この施策は基金の範囲内でしか続けられない、永続性のないものであることを、多くの人が理解していたのではないでしょうか。ですから、この補助金を縮小または廃止したとしても、政府へのダメージはそれほど大きくないのではないかと思います。ただ、そのためには丁寧で納得のいく説明が必要であることは言うまでもありません。

現在、食糧法の改正に関する質疑が国会の農林委員会で行われています。コメの民間備蓄を含めた制度の見直しや、流通実態の把握・強化といった点が中心となっているようですが、個人的には、一昨年の「令和のコメ騒動」や国際情勢の変化による物流への影響を経験したにもかかわらず、日本の食料、とりわけコメ(ごはん)が今後どのような位置付けとなっていくのかが、今ひとつ明瞭になっていないように感じます。

不作や災害時だけでなく、国際紛争やパンデミックに巻き込まれた際に、コメはどのような役割を果たすべきなのか。そして、そのために私たちは何を負担していかなければならないのか。この部分は目先の価格やコストだけではなく、社会全体の課題として考えなければならないことだと思います。そのためにも、今の政権がどのように考えているのか、その辺りまで踏み込んだ答弁を聞きたかった気がしています。

食品の価格に対しては、生活インフラの一部として、消費者も国もこれまで以上に敏感になっていくのでしょう。ただ、「売れないから値下げ」と単純にはいかない状況を考えると、私たちが持つ選択肢をより広く知ってもらい、その中で何を選択していくのかを議論すべきではないでしょうか。