令和7年産米の作付けが始まっています

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政府の備蓄米の扱いも当初の条件から二転三転し、ついには入札がなくなるという事態に陥っています。先行きが見通せない中ではありますが5月に入り田植えがスタートしました。
備蓄米の放出は続いていますが、現状では令和6年産の不足感は解消できず、令和7年産も供給量が安定するという保証もないことから、価格についても下がる気配が見えてきません。

気になる令和7年産の作付けについては小まめに情報を取りながらリポートしていきたいと思います。

直近3カ月の降水量と気温の推移

今年は3月16日に降雪があるなど一時は天候不良の心配もありましたが、その後は3月下旬から高温で推移しました。
4月中旬には低気圧や前線の影響で降雨となり気温も下がりましたが、その後は高気圧に覆われ高温で推移しました。
5月はGW明けから高温や大雨など不順な天候が続いています。1ヶ月予報では、気温は平年より高く、曇りや雨が多いと予想されています。

R7作付け-1

令和7年産米の作付け状況

4月に種まきを行いますが、寒暖差の大きい日が続いたこともあり、一部地域では「ムレ苗」や「ヤケ」、または「苗立枯病(なえたちがれびょう)」の発生が確認されたようです。

ムレ苗とは、高温多湿な環境下で苗が酸素不足になり、生育が悪くなる現象です。葉が黄色く変色し、成長が止まることもあります。
一方、「ヤケ」は、強い日差しや高温にさらされたことで、苗の葉が焼けたように変色し、しおれてしまう症状を指します。
さらに、苗立枯病は、発芽後の苗が急にしおれて倒れてしまう病気で、主にカビなどの病原菌によって引き起こされます。発生を防ぐためには、土壌や水の管理が重要となり、衛生的な育苗環境の維持が欠かせません。
育苗段階では低温による霜害のリスクも含め、天候不順への細やかな対応が求められました。農家の皆さんは神経を使いながら、5月を迎えました。

田植えは早いところでは4月の中旬頃から始まっていますが、地域によって田植えの進捗はかなり違うようです。地域別でみると、中信地区(松本、安曇野エリア)はすでに8割程度は進んでおり、東信地区(上田~佐久エリア)、南信地区(上伊那エリア)は1~5割程度。ここにきて雨の日が多くなり、平年並みかやや遅い進捗のようです。これから6月に入りますが、規模の大きい生産者さんではまだまだ6月中旬まで田植えが続きます。

田植えに向けての準備
  1. 土づくり
  2. 苗づくり

R7作付け-4

昨年の作況指数は、長野県は全国並みの101でしたが、生産者現場の肌感覚では前年より少ない印象と感じる人が多かったように思います。これから収穫まで4ヶ月、豊作を願うばかりです。

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