【令和7年産米】長野県内は幼穂形成期から出穂期へ!高温・水不足の影響は?

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前回ご紹介した「中干し」から約3週間。長野県内では中干し期間が終わり、現在は幼穂(ようすい)形成期から出穂(しゅっすい)期に差しかかっています。

県内では連日高温が続き、地域によっては水不足が懸念される状況ですが、そんな中でも稲はすくすくと成長を続けています。
今回は、今の圃場の様子をご紹介します。

目次

《幼穂形成期》 風さやかの成長

晩生(おくて)の品種である風さやかは、コシヒカリの後、5月下旬~6月上旬に田植えが行われ、収穫は一番最後の10月上旬~中旬です。
当社の新米も、例年10月下旬から出荷となります。
現在は幼穂形成期に入っており、見た目にはわかりませんが、茎の中では順調に幼穂が育っています。

幼穂形成期~出穂期-1風さやかの圃場

幼穂形成期~出穂期-2少し前の1mm程度の幼穂

幼穂形成期~出穂期-35~6cmまで成長した幼穂

《出穂と開花 》コシヒカリは花の時期へ

コシヒカリはすでに出穂期を迎えており、小さな花が確認できます。
米は自家受粉のため、開花と同時に受粉し、その後は登熟期に入り、養分をたっぷり蓄えていきます。
長野県内のコシヒカリは、9月中旬〜下旬にかけて収穫ピークを迎えるため、あと1か月ほどで収穫が始まります。

幼穂形成期~出穂期-4よく見ると小さな花が咲いているのがわかります

高温と水不足が心配される圃場

今年は「水不足が深刻」との声も聞かれます。水の確保状況は場所によって大きく異なります。かなり深刻な状況ではありますが、同じエリアでも厳しい圃場がある一方で、順調に育っている地域もあるため、すぐにコメ不足につながるような状況ではありません。
あくまで田んぼがどのような状態になるかという参考例として捉えていただければと思います。

実際の圃場では、以下のような状態が見られました。

回復が難しい圃場

最初に水不足で一部がすでに枯れてしまった圃場です。ここまでくると、このあと水が入っても回復は難しくなります。幼穂形成期~出穂期-5

今後の降水次第で回復が可能な圃場

水がまったく来ていない圃場では、地面のひび割れや稲の先端の変色が始まっています。この段階ならまだ回復の余地があります。まとまった雨が待たれるところです。幼穂形成期~出穂期-6

令和6年産米から令和7年産米へ

すでに九州では早場米の出荷が始まり、お盆を過ぎる頃には四国・三重・関東などからも新米が出回り始めます。
価格は、今のところ令和6年産の不足感から高値でのスタートとなっているようです。
また、品質についても高温少雨の影響が出始めており、令和7年産米も厳しい状況が続きそうですが、まずは計画通りの収穫量となることを願いたいところです。

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