当社代表の塩沢均による連載コラムです。

社長の塩沢です。
ベイクックについてはもちろん、稲作や長野米のお話、その時々の話題や情報など私なりに感じたことをお届けしていきたいと思います。どうぞお付き合いください。
先日ネット上で、国連大学の水・環境・保健研究所が、世界は「水危機」のレベルを超え、「水破産」の段階に入ったという警告を発信したという記事を目にしました。「水破産」という初めて聞く言葉に「?」となるとともに、興味をそそられました。
「水破産」を簡単に言えば、流入量を超える利用を続け、持続的に地表水および地下水を過剰に取水している状態を言うのだそうです。その結果、地下の帯水層の縮小であったり、湖沼や湿地の消失、デルタ地帯や沿岸都市の地盤沈下等、不可逆的な事象がどんどん進行していきます。こうした状況から、危機的状況が差し迫っているとして、警鐘を鳴らしています。
興味のある方は、「国連大学」「水破産」で検索してみてください。
「蛇口をこまめに止めて節水を」というような次元ではないことは分かるのですが、地球上の淡水(すべての水のうちたった2.5%しかないそうです)の最大の利用者は「農業」であり、地球規模での生産計画の最適化を図ることが、水破産を進行させないための手立ての一つだ、と言われても、今ひとつピンときません。
ただ、こんな話が出てくると、コメ(水稲)に携わっている身としては、穏やかな気持ちではいられません。従前から、水田には治水や土砂崩壊防止の役割もあると言われてきました。昨今の記録的豪雨に対して、その役割がどの程度機能しているのか、検証が必要かもしれません。また、そもそも日本がどの程度「水破産」に瀕しているのかも、確認を要するところでしょう。
世界各地で発生している大干ばつやスーパー豪雨、それがもたらす災害を見聞するにつけ、日本での気候変動によるダメージは、まだマシな方だと感じます。だからこそ、私たちが享受しているこの環境や水資源の恩恵を、もっと活かさなければならないとも思います。
様々な側面から稲作のポテンシャルをもう一度評価し、食品、商品としての経済合理性だけではない、コメや稲作の価値を、多くの消費者の皆さんに知っていただくことも、私たち関係者の役目なのかもしれません。