社長コラム10 普段自分が食べているお米についてどれだけのことを知っていますか?

精米 玄米 社長コラム

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当社代表の塩沢均による連載コラムです。

Shiozawa@2x-1

社長の塩沢です。
ベイクックについてはもちろん、稲作や長野米のお話、その時々の話題や情報など私なりに感じたことをお届けしていきたいと思います。どうぞお付き合いください。

 

先日とある集まりで、お米やごはんの話をする機会がありました。地域の異業種交流会といった会で、経営者の方を中心に50名くらいの集まりでした。

30分程の時間をいただいたので、お米を取り巻く市場や消費動向の話、昨今の銘柄米がどんな特徴のごはんか、炊いて残ったごはんはどのように取扱うのが良いのかなど一般的な話をさせていただきました。

話終わった後、個別に質問等をお聞きしたのですが、そのとき強く感じたのは、「我々関係者が思っているほど、世間の人はお米やごはんのことを気に留めていない」ということです。正しくはこのとき初めて感じたわけではなく、以前から度々感じていたことではあります。

例えば、長野県に住んでいる方だと生産量、流通量から見て3人に2人くらいはコシヒカリかコシヒカリが主体のブレンド米を召し上がっているのではないかと思いますが(それも20年とか30年の長きに渡ってです)、現在どんな品種のお米を食べていて、普段食べているごはんはどんな感じなのか(柔らかい?粘りがある?等々)といったことを投げかけても答えが返ってこない方が一定数以上いらっしゃいます。業界に身を置く者としては、つい「自分が乗っているクルマの車種や使っているスマホのキャリアがわからない人は少ないだろうに、どうしてお米は…」と思ってしまいます。もちろん、逆にびっくりするほど情報や経験をお持ちの消費者の方もいらっしゃいますが、数でいうとやはり気に留めていらっしゃらない方がずっと多い気がします。

これは言い換えれば我々業界の怠慢というか、あまり上手なコミュニケーション活動を行ってこなかったということの裏返しに他なりません。さまざまな情報をお客様や消費者の方々に伝えてきたような気になっていましたが、思い通りには伝わっていなかったということなのです。

現在も消費者の皆さまに知っておいていただきたい情報がたくさんあります。例えば「“米余り”といわれる中、なぜ米の価格が上がるのか?」とか「そもそも本当に米は余っているのか?」「米作りの現場はどうなっているのか?」など、消費者の皆さんの食生活に直結する情報が、しっかりと伝わらないまま流されてしまっています。ですからこれまで以上にメディアの選択や手法に工夫を凝らし、こうした情報をきちんとお届けすることが、商品をお届けすることと同じくらい我々にとって重要な役目だと感じています。慣れないことではありますがしっかり取り組んで参ります。